【日向仕込みのススメ】太陽に当てると良いワケ①

「仕込んだ味噌は冷暗所で寝かせる」
 

これ一般的な考え方ですよね。私もスタートはそうでした。
 
 
ですが、今は陽が当たる縁側が定位置。
  
 
醤油の醪(もろみ)は庭! (あ、さしす梅干しもいる〜)


今日は、「ひなた仕込み」がなぜより良い発酵をもたらすのかについて書きます(^^)


これ、人間の人体にも言えることだと思うので、「まだ味噌作ったことないし!」
という方も興味持って読んでもらえると嬉しいです。

光色の違いで麹菌アスペルギルス・オリゼーの活動に違いは出るか?


光には赤色光、青色光、緑色光、白色光があります。


この光色に着目し、「光色の違いで麹菌アスペルギルス・オリゼーの活動に違いは出るか?」
という実験があるんです。

  
 実験方法はそれぞれの色の光と真っ暗の暗所の5つの条件下で
オリゼーたちの変化を見るというもの。


結果はどうか??


成長量には大差はなかった一方で、分生子形成量は大きな変化が見られました。





「分生子って?」を細かく説明しようとすると長く難しくなる・・・(^^;)

めっちゃ簡単に書くと「菌の増加量」です。



暗所でも増えているけれど、ダントツに増えているのは「赤色光」。


要するに、どの光でも成長はできつつ、
赤色光が当たると仲間を増やす能力がレベルアップすることが見て取れるってことですね。
 

太陽の光が オリゼーたちに心地良いわけだ!

この赤色光、太陽光にも多く含まれているのです(*^ー^*)


太陽光量を調べてみると、平均して

青色光:22.3%
緑色光:35.5%
赤色光:44.2%

のバランスだそう。(検査期間によっての違いはあるでしょうが)


赤色光が一番多いのが分かりますね。
 
 
「縁側に置いてみると発酵が早いな〜」と、知識より体感が先で、
実践しながら確信度を深めていったのが私の始まりなんですが、


この実験結果を見ると、

「なるほど、太陽の光がオリゼーたちに心地良いわけだ!」

と納得でした(0^0^0)

ひなた仕込みすげえ!

毎年、小麦醤油を皆で仕込む仲間チームがあるのですが、
皆で加工場で大量に麹を醸し、各自一樽を自宅で育てて、一年半後に持ち寄って皆で搾るという作業を繰り返し数年。
 

初めはみんな家の中に置いていて私だけが庭だったんですよね。
 
 
それが、途中経過の醪を持ち寄って味比べなどをしていく中で、
「ひなた仕込みすげえ!」ってなり、今やほとんどのメンバーが庭に置いています(^^)
  

小難しいうんちくを言わずとも五感でその効力を分からせちゃう菌の違い、すごいですよね!

 
VIVA☆菌ちゃんたち♡
VIVA☆太陽さん♡


長くなるので、今日はこの辺で〜。
 
 
明日は更なる実験結果をご紹介しますね♬

 

 

PROFILE

大島 さとこ
大島 さとこ
菌たちのチカラを借りながら、この手で食べ物を変化させる楽しさ。
発酵は、この手を、感動を生み出す“魔法の手”に変えるアクションです。
可能性無限大の発酵の世界を、いろんな角度から一緒に楽しめたら幸せ!
そんな想いで言葉を綴っています。